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特許出願が重要な研究活動のひとつとして考えられるようになってきた今日, 大学研究者自身が関連論文だけでなく関連特許について情報を検索したり,特許 を出願したりする機会が増えています.2006年6月に政府の知的財産戦略本部が 発表した「知的財 産権推進計画2006」(首相官邸ウェブページ)においても,大学研究における特許情報の重要性が謳わ れています.この計画で,大学研究者の利用を想定した特許・論文情報統合検索 システムの整備が含まれていることからも,このような傾向が今後さらに強まっ ていくことがうかがわれます.
特許と論文を検索するのは,大学研究者に限った話ではありません. 例えば,特許庁の審査官は,出願された技術が特許権の取得に該当するかどうか 判断するために,過去に同様の特許が出願されたり論文が発表されたりしていな いか調査します.これは,一般に無効資料調査と呼ばれています.同様の調査は, 民間企業ではサーチャーと呼ばれる専門の担当者が審査官による審査を経た出願 技術を再調査し,競合する他者の権利を無効化するために社内で行われることも あります.そこで,本タスクでは,特許と論文を対象にした検索や技術動向分析 など,様々な目的に利用可能な言語処理技術の開発を目指します.
このタスクには,これまでのNTCIR 特許分類タスク用システムを改良(分類体 系をFタームからIPCに変更)することで参加できます.また,これまでの特許検 索タスク参加チームも,例えば以下のような手順により,検索タスク用に開発さ れたシステムを変えることなく,本タスクへの参加が可能です.
同一IPCが付与された特許と論文を,例えば「要素技術」と「効果」という2 つの観点で再分類し,例えば図1のような特許と論文を対象にした技術動向マッ プを作成します.図1において,赤字は論文,青字は特許を示しています.
効果1 | 効果2 | 効果3 | ||
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技術1 | [山田 1993] [特開平05-XXXX] |
[鈴木 2002] | ||
技術2 | [田中 2000] | |||
技術3 | [特開平06-YYYY] | [特開平04-ZZZZ] [特開平06-WWWW] |
特許と論文を対象にした技術動向分析は,大学,企業,研究所等で,研究や 開発の方向性を決めるために,戦略調査目的で行うだけでなく,投資や研究資金 の分配といった政策決定の際の根拠としても利用することができることから,こ の分野への関心も高まっています.実際に科学研究活動について分析・評価を行 う科学計量学(サイエントメトリクス)の分野では,特許と論文を対象にした様々 な分析結果が報告されています.それによれば,一般に,基礎研究と産業の結び つきが強い分野では,特許が数多くの論文を引用していると考えられており,そ こで特許中の引用論文数を数えることで,分野ごとの基礎研究と産業の関連度を 定量的に測ることが可能になります.なお,この分野の研究動向は,以下のサー ベイ論文等をご参照下さい.
Mayer, M. Does Science Push Technology? Patents Citing Scientific Literature. Research Policy. Vol. 29, 409-434 (2000)
一方で,特許中では必ずしも関連論文を十分に引用しているとは限らないと いう指摘もあります.そこで,以下の手順により,引用ベースで技術動向マイニン グを行う方法が考えられます.
本タスクを設計するにあたり,オーガナイザが実施した予備実験の報告書です. [PDFファイル]
※報告書の内容は、本タスクの最終的な実験条件および評価と変わる可能性があります.また,予備実験に用いるシステムはあくまでも一例であり,タスク参加者はこれに縛られる必要はありません.
こちらからお申込み下さい
準備 タスク参加申込み受付 -2007.11.15 文書データ配布 申込み後,随時 ドライラン 課題配布 2008.01.10 結果提出締切 2008.02.10 評価結果配布 2008.03.05 結果の分析(検討会) 2008.03 フォーマルラン 課題配布 2008.05.012008.05.14結果提出締切 2008.05.312008.06.13評価結果配布 2008.06.102008.06.23結果の分析(検討会) 2008.07 成果報告会への準備 成果報告書締切 2008.10.01 成果報告書(カメラレディ) 2008.11.01 成果報告会(於: 東京) 2008.12.16-19
※スケジュールの変更は,本ページとタスク参加者用メーリングリストでお知らせします.
Last modified on May 3, 2008